10.柔道整復師が新たに果たすべき使命


柔道整復師は「未病を治す」ことを考える

これまで原因のはっきりしない(負傷の瞬間を特定できない)足、ひざ、腰、首の痛み、自律神経失調状態、うつ状態などで来院した患者の足を調べると約95%以上に外反母趾・浮き指・扁平足など足裏の異常が見られた。(当院調べ)

本来人間の健康状態は、「ここからが病気」「ここまでが健康」と明確に分けられるものではなく、「健康と病気の間を連続的に変化する状態」にある。この連続的な状態は「病気ではないが、自信をもって健康とも言えない状態」であり、つまりこれを「未病」と定義付け、より健康な状態に近づける行為を「未病を治す」と表現している。
※神奈川県HP「未病産業の創出に向けた取り組み」

以上から、過労性構造体医学(Gバランス医療)研究会では「未病」という概念を以下のように定義している。

  • (1) 原因のはっきりしないひざ、腰、首などの痛みや不調(ロコモ) ※1
  • (2) 原因のはっきりしない自律神経失調症やうつ状態(ニューロ) ※2
  • (3) 原因のはっきりしない生活習慣病などの伝達及び代謝症障害(メタボ) ※3

実際には「亜急性捻挫」が原因となりこういったロコモやニューロ、それに由来するメタボや、不調の瞬間が特定できないスポーツ障害などが引き起こされており、ここを柔道整復師は施術すべきなのである。
このことに気付けるか気付けないかが、これからの柔道整復師の運命を大きく左右するのだ。


柔道整復師が知っておくべき、足と健康との関係

柔道整復師が知っておくべき「足と健康との関係」、その力学的メカニズムは次のようになる。

●「外反母趾」「浮き指」「扁平足」があると…
  • (1) 『縦×横×高さ』による構造学的歪み:
    重心がかかとに片寄る。その片寄りは左右差を伴うため、足裏が不安定になる。この足裏の不安定を補うため、ひざ・腰・首など体の上部に構造学的なゆがみ(ズレ)が起こる。
  • (2) 『時間経過×』による過労学的損傷(過剰な衝撃波とねじれ波):
    ゆがんだり、ズレたりしたところへ、かかと重心からの過剰な衝撃波とねじれ波という介達外力が繰り返され、時間経過に伴い、自覚がないまま変形や骨の異常が蓄積されていく。
  • (3) 『環境×』による環境学的条件の低下:
    悪い足による、悪い歩き方や日常生活・片寄った仕事、スポーツなどで①②が反復される。この結果として、原因のはっきりしない、ひざ・腰・首の痛みが発生。また、足と首の異常が隠れた原因となる『ムチ打ち症の後遺症状』が発生。その一つとして、自律神経失調状態・うつ状態が起こっている。また生活習慣病(代謝症障害)の隠れた原因になっている。

柔道整復師が知っておくべき、8方向の診断

未病を治すには、隠れている本当の原因を重力とのアンバランスで判断(特定)することにある。原因を判断(特定)出来ることで、重力とのバランスを整える施術が行われ、初めて未病を治すことが出来るのだ。つまり「重力とのバランスを整える」とは、「構造学的」、「過労学的」、「環境学的」なアンバランスを正常に戻すことであり、言い換えると、耐震構造設計ミスの体を、合格の体に戻すことになるのだ。

(1) 構造学的バランス(縦×横×高さ) → 縦(前・後)×横(左・右)×高さ(上・下)
(2) 過労学的バランス(時間経過×)  → 衝撃×ねじれ×
(3) 環境学的バランス(環境×)    → 生体環境条件×

今までこの区別が出来なかったため、医療や健康、未病、予防医学が混乱していたのである。
未病医学は(1)「構造医学」(2)「過労医学」(3)「環境医学」の3つで構成されている。
この3つの重力とのバランスの区別は、今後の医療や未病医学、予防医学の発展におおいに役立つものとなる。

健康寿命の延伸・医療費削減には柔道整復師が必要不可欠!

「未病を治す」には自然治癒力の3原則に則ることが重要である。元々接骨院や整骨院で、原因のはっきりしない(=負傷の瞬間を特定できない)痛みや不調を訴える患者さんを数多く対応をしてきた柔道整復師こそ、「重力とのバランス医療」に基づいた「治療の3原則」に則り、患者さんを救うことが出来る。

柔道整復師は、足裏から全身を重力とのバランスで整えることで、未病状態を起こす原因を判断し、老若男女問わず未病を治す施術をすることができる。つまり健康寿命の延伸に貢献し、医療費の削減が可能となるのだ。

今後は下表にまとめてある「重力とのバランス医療」に基づいた「治療の3原則」が、柔道整復師の中心的な施術となる。


亜急性・慢性の患者さんのうち、約90%が負傷の瞬間を特定できない、原因がはっきり分からない、そして病気と健康の間を連続的に変化する状態にある。
つまりこうした”未病状態”にある場合は、柔道整復師は施術して治すことができる。


ここに近年話題となっている「ホリスティック医療」「統合医療」「代替医療」の本質があり、柔道整復師が果たすべき使命になるものと考えている。

柔道整復師が果たすべき未病を治す3原則

原則(1)【構造学的バランスを整える】
足裏から全身に対し「構造学的な歪み」(縦×横×高さ×)の回復を図り、自然治癒力、自己治癒力を発揮させる。
★柔道整復師は「徒手的整復術」や「足裏バランステーピング法」で構造学的バランスを整え、自然治癒力を最大限に高め未病を治すことが出来る


原則(2)【過労学的損傷の回復を図る】
足裏の免震処置と血行促進で「過労学的損傷」(時間×)の回復を図り、自然治癒力、自己治癒力を発揮させる。
★柔道整復師は「光線・電気療法」や「ほぐし(マッサージ)・温熱療法」で過労学的損傷の回復を図り、自然治癒力を最大限に高め未病を治すことが出来る


原則(3)【環境学的バランスを整える】
外面からは固定(サポート)、内面からは栄養(サプリメント)、精神的には癒し的行為(自律神経の安定)で「環境学的条件」(環境条件×)の回復を図り、自然治癒力、自己治癒力を発揮させる。
★柔道整復師は「包帯・サポーター」による外面から環境学的バランスを整えることで、自然治癒力を最大限に高め、未病を治すことが出来る


上記①~③は、未病を治す治療の3原則であり、医療行為ではなく、あくまで健康促進行為となる。
柔道整復師が未病を治すために「重力とのバランスで整える」方法は、上記1~3の中でも、★に記載した内容であるべきなのだ。



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